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今回は④ドバイの国家計画と経済の実状 ⑤ドバイの経済世界ランクについてご説明します。
④ドバイの国家計画と経済の実状
ドバイというとオイルマネーでいけいけの国ってイメージされている方もいらっしゃいますが、実は、しっかりとした計画の下、ドバイ経済は成長しています。シェイクモハメドを中心に約150人以上の世界的に有名な各分野の専門コンサルタントとともに作り上げた「Dubai Strategic Plan」と呼ばれる国家計画に沿って、政策が進んでいます。
第一弾は、2000年に、2010年をゴールとするものが発表されました。大目標は、収益の多角化により、GDPを300億ドル・国民所得を2万3000ドルに引き上げるというもので、その手法も明記されているものでした。発表当初、先進国の多くは、この計画は達成できないというのが、多くの声でした。
しかし、計画の半分の2005年時点で、石油部門の収益は3%となり、97%は経済活動収益となり、収益の多角化に成功。GDPも370億ドル、国民所得も3万1000ドルとなり、目標を計画の半分の時間で達成してしまいました。
この結果、世界でもっとも発展を続けている国としてドバイが世界で注目される国になったのです。また、シェイクモハメドの手腕や理念は、経営者のお手本として、世界で注目されることになりました。
2007年2月には、第二弾の「Dubai Strategic Plan (DSP) 2015」が発表されています。概要は、今後ドバイが特に力を入れる分野として「観光」「貿易」「運輸」「金融サービス」の四つを挙げており、2015年のGDPの目標値を、約3倍の1080億ドルとしています。
実は、石油の国でも投資大国でもなく、経済大国の仲間入りを果たそうとしている国なんです。日本のメディアでは、ホテルや、アブダビ投資庁くらいしか登場してきませんが、実はそれは一部でしかないんですよね。日本もこれくらいのリダーシップを誰かがとって責任をもって政策を達成させていってほしいもんです。スピードと達成意欲のレベルが違います。数十年後の日本はとても心配です。もっと世界を見て危機感をもたないといけないと最近はすごく思います。
さて、では、ドバイを世界的に見たらどれくらいの水準かです。
⑤ドバイの経済世界ランク
2015年の計画を達成すると、国民一人当たりGDPは、4万4000ドルに到達します。これは、日本(約3万5000ドル)や米国(約4万2000ドル)を抜く数字となり、世界Top10に入る水準となります。現状は3万1000ドルで、スペイン・香港に次ぎ25位程度で既に先進国並みの水準になっています。
つまり、国民の収入が先進国並みにあるので、サービス業などの物価(特にホテルなど)は、質も含めて、先進国並みの相場になってきています。
しかし、まだまだ成長過程の国なので、不動産価格や、株価などは、先進国と比べまだまだ割安な状態です。
なので株はちょっと厳しいのであまり進めませんが、右肩上がりで成長を続ける不動産のマーケットなどは、非常に成長の余地があり、これからもおいしいマーケットなんです。
次回は、⑥では、どうしてこんなにドバイ経済は成長できたのか?
をご説明させていただきます。
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