大分空いてしまいましたが、前回の続きです。
今後、ドバイや中東はどうなっていくのでしょうか?
まず、中東の全体では、各国の中央銀行でも発表されている予測どおり、10%近くのGDP成長を2015年まではまず間違いなく続けていくと思われます。その中心となるドバイのDSPも達成すると思われます。
この時点で中東の経済水準は欧米や日本などと比べ遜色がなく、それに伴い、サービス価格や商品物価や不動産価格や株価など欧米に近い数字まで引きあがると思われます。この結果、オイルマネー以外の新たな一大経済圏が出来上がることになるでしょう。
通貨面でも、大きな変化が世界的におきると思われます。現在中東各国はドルペック制を導入しています。しかし、サブプライムローン問題により、ドル安に陥ったことにより、経済成長中にも関わらず、中東通貨価値も下がってしまい、深刻なインフレ率になりつつあります。通貨切り上げを行えればいいのですが、原油価格の急騰や、ドル安など世界経済で考えるとインパクトが大きすぎて今この瞬間は難しいようです。融資の抑制など様々な政策を打っていますがそろそろ限界との声が多く、ペック制の廃止か、通貨切り上げは近い将来間違いなく起きるでしょう。これにより、中東通貨価値は飛躍的に上がるでしょう。
また、通貨統合の可能性もあります。GCC諸国で共通の通貨を作ろうという動きもあります。実現までには、大きなハードルがあるのでどうなるかはわかりませんが、EUROの実例があるのと、彼らの経済政策力を考えると可能性はぬぐいきれません。もしも、実現したら、EUROに次ぐ、一大経済圏が出来上がり、徐々に崩れてきていますが、欧米中心の世界経済の構造が大きく変化していくと思われます。
資源力や経済政策力に劣る先進国を抜き、経済の中心的な存在になるのも夢のような話ではないのでしょうか?
少なくとも、まだ砂漠が大部分を占める国々ですが、現在の先進国並みの水準まで成長して、世界的に無視ができない経済圏になることは誰もが疑わないでしょう。
ひとまず数ヶ月にわたってドバイの過去と未来の簡単なご説明とよく疑問に思われることを簡単ですがまとめてみました。多少でもドバイを理解する上で参考になればと思います。
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